2021年の個人的マイベストソング10

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10位 YONA YONA DANCE/和田アキ子

 きっかけは、和田アキ子WONKが楽曲提供する話を聴き、「リズムアンドブルースの女王」と称されるザ・芸能人のアッコと、現代のエクスペリメンタルソウルバンドWONKのコラボレーション。元SMAP香取慎吾とWONKのコラボの「Metropolis (feat. WONK)」「Anonymous (feat.WONK)」も良かっただけに、これは面白そうだなぁと思ったのが今年の上半期だったかなぁ。でも、話だけが先行して中々リリースにならなくて、そのうちにリリースされた曲がフレデリック提供と知り聴いてみました。

 はじめて聴いたとき、「フレデリックサウンドに乗り切れていない和田アキ子」という印象でしたが、これは意図的だ 笑 この乗り切れてない感がめちゃくちゃクセになる曲。「オドループ」はじめ、フレデリックサウンドは中毒性がある。この手の中毒的なサウンド上手かったり貫禄があったりするシンガーが歌うと、互いの良さをつぶしてしまうイメージがあったけど、全然そんなことなかった。表現次第だなと、むしろアッコが歌うからこそイイってレベルになってる。Cメロや落ちサビでは、アッコの貫禄を見せつけてる堂々とした歌いっぷりなのも、フレデリックにはない魅力。

 石川さゆりもそうだけど、大ベテランが自分たちより若い世代のミュージシャンとコラボするの面白いし、紅白こういう曲歌わせるくらいチャレンジしてもいいのになぁ。演歌じゃない曲歌ってる氷川きよしみたいに。(アッコ今は紅白出てないけど…)肝心なWONK提供の「太陽に捧ぐ歌」も良いので聴いてね。

 

9位 バレる!/Creepy Nuts

 R-1グランプリのテーマソングに起用されたこちらの楽曲。R-1グランプリ、以前はCOMPLEXBE MY BABY」を使っていて、あのイントロがかっこよくて好きだったけど、ピン芸人の大会なのにそのために作られていない二人組のCOMPLEXの曲って違和感だなぁとは思っていました。Creepy Nutsも二人組ではあるけど、Creepyの2人が、それぞれ一人で、賞を制して、日本一と世界一になっていること、二人がバラエティも出ていて、芸人と絡むシーンも多いこともあるし、書き下ろされた曲なだけあって、ピッタリな歌詞だと思います。

 1番は、最高に自信満々だったのが、2番では環境やプレッシャーに飲まれまくってる歌詞で「バレる!」の意味が変わってくるのも良い。松永のトラックもいい音、好きな音を使ってきてくれてね。

 バラエティタレントとしては、結構知名度を上げてきた2人(特に松永)だし、松永はオリンピック閉会式でDJするくらい、DJ界のみでなく、お茶の間的にも知られた存在になってきたけど、彼らからお茶の間クラスで親しめるヒップホップの楽曲が出てきてもいいかなと期待してます。

 彼らのヒップホップのあり方としてどうかって意見も多々あるとは思いますし、攻撃的な部分はそれはそれとして持ち続けてもらいたいけど、それはそれとして世間に知られるような楽曲を歌ってほしいなと。

 

8位 EVERBLUE/Omoinotake

 ピアノロックバンドのOmoinotake。この曲はメジャーデビューシングルのタイトル曲です。アニメ『ブルーピリオド』のオープニングテーマです。

 ホーンがあったり、メジャーデビュー&タイアップ感ある華やかさもありながら、サウンドのシティポップさがみられる点も魅力的だなと。

 THE HOME TAKEで一回、「One Day」を披露しているけど、またTHE FIRST TAKEにも出してくれませんかね?あのTHE HOME TAKEの音源聴いたのが聴くようになったきっかけなんですが…。

 

7位 SEMSITIVE/アメフラっシ

 間違いなく世界的に覇権を握っているサウンドってK-POPのようなダンスミュージックだし、楽曲のレベルも高い作品も多くあると思います。ただ、自分の音楽趣味じゃなくてあまり聴いてなかった。アイドルも結構聴いてるにも関わらず、むしろ方向性はロック色を取り入れているアイドルを聴くことが多かった。

 でも、今年になって、推しがK-POP聴いてたり、川谷絵音が関ジャニに提供した曲がダンスミュージックだったり、そうした音楽に触れる機会も増えた気がします。意外なところからこのタイプの曲が出てくると興味が持てるなと。

 なんてことを考えていた時期に、ももいろクローバーZ私立恵比寿中学と同じ、芸能事務所スターダストのアイドルセクション・スターダストプラネットの所属アイドルが出演するスタプラフェスを配信で視聴した際、アメフラっシが本格ダンスミュージックの楽曲を歌唱していることを知りました。

 スタプラの後輩グループは、以前はももクロや先輩グループの妹分感あるサウンドの印象が強かったのですが、今回観た際は、それぞれグループごとのカラーが出ていてよかったです。その中でも、アメフラは、他のグループがやってなかった、ダンスミュージックをパフォーマンスし、メンバーのスキルも曲の良さに負けてないし、いいじゃないかと最近聴いています。

 MVも中々カッコいいし、「Lucky Number」もMV込みでカッコいいし、シティポップ要素もあっていい。グループも世間にもっと知られてほしいな。スターダストプラネットの後輩グループの楽曲は近年ばってん少女隊OiSa超ときめき宣伝部すきっ!も話題となっており、スタプラ全体が注目されていってほしいなと思います。

 

6位 きらり/藤井風

 今年かなり上位に聴いていたのが藤井風。今年リリースの一曲「きらり」は自動車のCMソングとして起用されていた疾走感あるナンバー。

 この曲の制作中に、藤井風が、この曲のサビが『となりのトトロ』のサントラの久石譲の「風の通り道」に似ているから、サビを変えようかと提案したら、周りに「アレンジや楽曲の方向性が全く違うから大丈夫。」と言い返されたので、そのままにしたそう。

 そう、最初に思いついたものを無理に変える必要はない。大事なのはそういうことじゃないから。

 今年は、ドラマやCMタイアップ、日産スタジアムでの無観客ピアノ弾き語りライブMISIAへの楽曲提供もあり、注目度の高さが伺えました。更に世間的に話題になって欲しいし、多分国民的レベルの楽曲も出てくるんだろうなと思います。

 

5位 華奢なリップ (feat. ちゃんみな)/ジェニーハイ

 多数のバンドでのボーカル、ギター、ソングライティングや楽曲提供を行う、邦ロック、J-POP界の最重要人物の一人川谷絵音ワークスの中でも、お笑い芸人や現代音楽家を擁する異色のバンド・ジェニーハイ。テレビ番組発の企画モノかと思われたバンドがまさか、セカンドアルバム『ジェニースター』まで出すとは

 アルバムのオープニングナンバーの「華奢なリップ」は、ラッパー・シンガーのちゃんみなが参加しています。彼女の歌いだしと、新垣隆のキーボードにすごく引き込まれるなと。前回のアルバムでのアイナ・ジ・エンドとのコラボも良かったですが、今回のちゃんみなも魅力的なシンガーで、ジェニーハイが女性シンガーのピックアップの場になっている点も面白いですね。実際、ちゃんみなの曲も聴くようになりました。いい声。

 川谷絵音は、今年も大活躍でしたね笑 indigo la EndDADARAYもアルバムをリリース。(ゲスだけ12月にようやく今年初めてのリリースになっちゃったけど…)配信期間が終わってしまったけど、FM802のキャンペーンソング「春は溶けて」も制作(このままだともったいないから、歌唱したシンガーそれぞれとか、絵音のセルフカバーとかでもいいので、また音源配信してくれないかなぁ…)、楽曲提供もMISIA郷ひろみ関ジャニ∞yama原田知世とビックネームや注目シンガーにも提供するなど、活躍をさらに広げました。

 

4位 一途/King Gnu

 King Gnumillennium parade、さらにはSixTONESへの楽曲提供と、常田大希の活躍が著しかったですね。ミレパがここまでテレビ露出して、紅白まで出るとは思いませんでした。

 ミレパの紅白歌唱予定曲「U」をベスト10に入れようかなと思っていたところ12月に飛び込んできた「一途」。話題のアニメ「呪術廻戦」の劇場版テーマ曲のこの曲は、King Gnuアグレッシブさが全面に出ていて良きだなぁと思います。イントロのギターのから一度落ち着いてからのAメロまでの流れが完璧。

 今まで、自分はこういうランキングに入れる曲には「The hole」とか「三文小説」のようなバラードナンバーを評価する傾向にありました。井口のボーカルが魅力的すぎて。でも、ヌーの良さはそれだけじゃないよなぁ、もっとバンドが躍動してる感じの曲とかと思っていたところに、バチッとハマった「強強曲」きたなと笑

 King Gnuやmillennium paradeはじめ、常田大希が今後いかなる音楽を作っていくのかも今後気になるし、新井和輝はサポートミュージシャンとしても活動を広げていて、それは勢喜遊もそうだし、井口理はヌー以外では、俳優とかナレーションでの活動が多いけど、ソロでシンガーとしてカバーアルバムとか、誰かに提供してもらって作品を出しても面白いんじゃないかと。今後の4人のヌー以外の活動も含めて楽しみです。

 

3位 セーラ☆ムン太郎/マハラージャン

 1位の曲をきっかけにTHE FIRST TAKEに興味を持つようになったのですが、そのTHE FIRST TAKEで披露しているこの曲が、サブスクで配信されたのをきっかけに聴き、聴いているうちに、サウンドが良いし、ふざけたように思えるタイトルとは対照的に、メッセージ性も高いというギャップもいいなと。

 バンドメンバーは、Vocal, Guitar & Synthesizer/マハラージャン、Piano/皆川真人、Bass/ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)、Drums/石若駿となっていて、このメンバーならそりゃ好きになるわなぁとも思いました。(ハマったきっかけのTHE FIRST TAKEの方のバンドメンバーもまた豪華)

 サビの「セー(イ)ラ」と「レイラ」をもじって、クラプトンの「レイラ」のあの有名なギターフレーズが出てくる点も遊び心があってよいですね。

 先日シブヤノオトの企画で披露された、SHOCK&RUN YO! 「 貞☆子」も良かったので、マハラージャンのセルフカバーでもいいから音源化してほしいなぁ。

 

2位 孔雀/東京事変

 上半期は「一服」を選んでたけど、こっちの方にハマってしまいました。

 東京事変10年ぶりのアルバム『音楽』のオープニングナンバー。林檎や事変のアルバムの1曲目って、かなり林檎事変にとってだったり、音楽的に考えても挑戦的な楽曲があったりするけど、(『スポーツ』の「生きる」とか、『加爾基 精液 栗ノ花』の「宗教」とか、『三毒史』の「鶏と蛇と豚」とか)、今回もそれだなぁと。椎名林檎がこんなかっけーラップかましてくるとは思わなかった。(メンバーの名前以外何言ってるか聴き取れないし、歌詞カード見ても、漢文が…そしてOTKに持ってかれる笑 でも好き)

 それでいて、しっかり聴きやすい曲なようにも自分には感じ、その点も素晴らしいなと思います。12月22日リリースのベスト『総合』収録の「仏だけ徒歩」もかなり良かったので、そっちとも迷いつつも「孔雀」を選びました。

 そんな東京事変、最近では、「花金ナイト」というYouTube企画で椎名林檎の出身地・埼玉県やそのキャラクター・コバトンもプッシュされ、埼玉県民の自分は嬉しいです。埼玉県の魅力度第一位だろ笑

 

1位 なないろ - From THE FIRST TAKE/私立恵比寿中学

 元々は2017年の楽曲なので、入れようか迷いましたが、エビ中のTHE FIRST TAKE出演は、あまりにも今年の自分の音楽趣味に影響を与えた一曲なので、無視できないと思い、正直に1位にしました。

 公開日が誕生日のメンバー故・松野莉奈への想いを込め、一緒にTV番組で共演していたレキシ池田貴史が楽曲提供した「なないろ」を、彼女と一緒に活動したメンバーの6人で歌唱。この日は、2020年11月より悪性リンパ腫の治療のため休養していた安本彩花がメディア復帰した日でもありました。

 という、話題がどうしても先行してしまいますが、橋本しんのピアノ伴奏のみでメンバーが6人で歌唱する姿はさすがでした。石崎ひゅーいのギター伴奏で、パワフルに歌い上げた「ジャンプ」も良かった。このパフォーマンスをきっかけに、それまでちょっと距離を置いていたTHE FIRST TAKEに注目するようになったし、そこで歌唱された楽曲に興味を持つようになっているのもエビ中のおかげ。そういう音楽趣味的に楽しむコンテンツを増やしてくれた点も評価しての1位です。

 エビ中の歌声って、歌唱力の高さには定評がありますが、メンバーの誰かが圧倒的な個性がある訳じゃなく、その点で世間に発見されにくいのかなぁとも思います。でも、だからこそ、好き嫌いが出にくく、様々なジャンルの音楽にも抵抗なく適応している印象を与えやすいのかなと思います。アイドルポップスはもちろん、メタル、パンク、ラップ、シティポップ、ファンク等様々なサウンドをそのジャンルのミュージシャンに提供してもらい、かつアレンジまでそのミュージシャンの楽曲と同様のメンバーが手がけています。そのため、提供元のミュージシャンのファンがエビ中に興味を持ちやすく、実際、ファンになる人も珍しくないです。

 また、カバーもしており、椎名林檎トリビュートに参加した時のカバー「自由へ道連れ」は、きっかけで興味を持った人も多く、9月に行われたライブ・ちゅうおんのライブCDには、様々な楽曲をひとりずつ歌唱したカバーも収録されました。

 2022年発売のアルバムの先行シングルとして配信リリースされた「Anytime, Anywhere」は、常緑」が話題になりつつある大橋ちっぽけの提供。その「常緑」完成前に依頼してたエビ中のこういうアンテナ、スゲーわ。

 

(追記)なぜ、入れ忘れたんだろう。STUTS & 松たか子 with 3exes「Presence」も良かったよなぁ。